2017
03.20

点字との出会い

Category: 点訳のこと
この間友人から、そもそも点訳を始めたのはどうしてと聞かれました。
このブログのカテゴリに点訳のことがあるのですから、ここにも書いてみましょうか。

全盲の知人に点字の年賀状をもらったのが20年前でした。
彼のお母さんが私にも分かるように仮名書きを添えてくれていました。
「あけまして おめでとうございます」
点字と墨字(私たちが使用している文字)を見比べていて、規則性があるように思ったのです。
50音表を書いて、そこにあてはめてみました。
s-P_20170320_215158.jpg虫食いの50音ですがなんとなく分かってきました。

「あ」と「ま」  「け」と「て」
「ま」と「め」  「し」と「す」

「あいうえお」が基本になって、それにいくつかの点が組み合わさっているのかもしれない。
ローマ字が 「a i u e o」に「k」を加えると「カ行」ができるみたいに。
そう思ったら確かめずにはいられなくなって、点字図書館に行きました
ピンポ~~ン! でした。
そして興味があるなら習ってみませんか、と言われて勉強会に通うことになったのです。

点字の規則は単純に割り切れなくて、モヤモヤ、イライラすることが多くて、投げ出したいと思ったこともありましたが、何とか今日まで続けてこられたこと、必要とされることが嬉しいです。
何年経っても分からないことは初心者のころと変わりません。
調べて、屁理屈をこねて、それを楽しんで。
私の点訳は、ボランティアをしているのではなくて、私がボランティアされていると思っています。
点訳に助けられていると思うことが多いのですよ。


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2017
03.02

ていねいにゆっくり

Category: 点訳のこと
約2週間前に点訳を始めた本1冊を、先ほど打ち終わりました。
300ページの原本。原本1ページを、大体7,8分で入力します。。
途中わからないところを調べたり、考え込んで立ち止まったり、訂正したりすることも多くて、平均すれば10分以上はかかるかもしれません。
計算すると50時間。1日に5時間パソコンに向かったとして、10日で仕上げたことになりますか。
わー、すごい、わたし! 頑張った。仕事でもないのにね。

入力は、「Tエディタ」というフリーのソフトを使って6点入力です。
近ごろはなんでこんなに入力ミスが多いのかと、情けなくなっています。
もしかしたら、私の入力スピードとキーボードがマッチしていないのかもしれない。
というのは希望的な思いで、本当は指使いが覚束なくなったのかもしれません。
そうは思いたくないけど・・・
ゆっくり、倍の時間をかけたって、正確に入力した方がよいに決まってます。
キーボードのせいにしないで、ていねいにゆっくりと。

ぽっかり時間が空いてしまったので、明日からは何をしましょう。
なんて言いながら、きっと下巻を打っているような気がする点訳ばかです。


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10日ほど前に咲いていた福寿草。
お日さまを受けて ぴかぴか光っていました。



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2017
02.15

ストロベリー

Category: 点訳のこと
昨日の午後から新しい本の点訳を始めて4時間、きょうも午後から4時間。s-P_20170214_213345.jpg
原本で60ページまで進みました。最近の小説のように下半分が白いというような本ではなくて、ぎっしり活字が詰まっています。
テンポよく進んでいますが、これが点訳にはクセモノで、本を面白く読み進みながらタイプすると、間違いが多くなります。
1字1句を確認しながらタイプするほうが、時間はかかっても間違いのない点訳ができると思っていますが、次が読みたいという気持ちでついつい指が走ってしまいます。
つまらない本を点訳するのは苦痛ですが、面白い本も困ったものです。


s-P_20170214_212830.jpgきのうは夫の友人が、イチゴを持ってお参りに来てくれました。
夫の高校時代の友人で、勤め帰りに私たちの家によく遊びにきて、独身だった彼は、遅くまで愉快に飲んで帰る人でした。
いつでも会えると思っていたので、ここ数年疎遠になっていたことが彼の後悔になっているようです。

点訳もちょうどストロベリーの話。大粒のイチゴをこのまま贅沢にいただきました。


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2017
02.11

本選び

Category: 点訳のこと
朝7時過ぎに家を出て、きょうは東京で「アスベスト患者と家族の会」の会報発送のお手伝いでした。
早く終わったので従姉宅へ寄ってお喋りを楽しんでから帰り、夜8時に帰宅しました。
行きも帰りも、水戸の街は風がとても冷たかったです。
1日中ひと気のなかった家もまた冷たくて、今夜はお風呂はパス。
明日昼、ゆっくり入るとしましょう。

帰ってメールチェックをしたら、急ぎの点訳の依頼が入っていて、2,3日頑張ることになりそうです。
自分の点訳する新しい本を決め、ボチボチ始めようかと思っていました。
没になった点訳のことはすっかりあきらめがついて、何とも思っていません。
人生の全てのことをこの調子で考えられると良いのにね。それは別の話でして・・・

選んだ本は、紙の点字本として収蔵している図書館があるけれど、点字データは無いので、条件はクリアです。
でも長い・・・上下巻、点字本としては全10巻になる予定。これを点訳校正となると1年ではできないかもしれません。
そこが迷っているところです。
別にもう1冊選んだのは、既に点訳中という情報がありました。
けれど今現在、完成予定日を3か月過ぎています。私が新たに着手の手を挙げてもよいのですが、あと3か月待ってみようと思います。
何かの事情で点訳が途切れているのでしょう、残念なことですから。
が、私はこちらの本を本当は点訳したくて、私に順番が回ってこないかなと、複雑な気持ちです。

先ずは急ぎの点訳、寝るにはまだ早いので、これから取り掛かります。


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2017
02.05

ショック

Category: 点訳のこと
どうして見落としたのだろう。
点訳校正中の本がすでに完成登録されていました。

私たちが点訳するときは、まずは日本点字図書館などが管理運営する「サピエ図書館」の蓄積されたデータを検索します。
1冊の本に1つのデータがあれば済むことなのに、何人もの人が何か月も費やして同じデータを作成することを防ぐためです。
新刊本など話題の本は、点訳者の多くが飛びつきます。その情熱を別な本に向けて、1冊でも多くのデータを登録するための手段です。
完成されている本ではないか、点訳に着手している本ではないかをまずは確認します。
どちらも登録されていないときに初めて、自分がこれからこの本を点訳します、完成は何時いつの予定ですということを登録するのです。

私はそれを先延ばしにしていました。新刊本ではないし、地味な本だからと油断していました。
さっきふと気になって検索したら完成登録されているのを見つけたのでした。
本を買う前に検索して確認したのに、本のタイトルの入力のミスだったのか?
うーん、半年の努力がフイになっちゃった。これの前はファイルを誤削除してフイにしたというのに。

少しがっくり。でもしょうがない。また新しい本を見つけよう。
・・・・・・うーん・・・・・・


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2016
12.04

ただいま、校正中

Category: 点訳のこと
PCを引っ越した2階は快適です。陽が照れば25℃くらいになって暑いくらい。
PC以外のものはなるべく移動しないようにして、要るときに取りに行きます。少しは動くようにってね。

昨日も一昨日も、何をしてたんだろうと思うくらい何もしてなくて、ぼーっと日が暮れてしまいました。
いけない、こんな毎日ではいけないと、きょうは点訳に励みました。
山の仕事や暮らしを書いた本を点訳しています。
山菜、きのこ、山野草、炭焼き、養蜂、サンショウウオ・・・興味ある言葉が並びます。
知らなかった山の暮らしが書かれているのですが、取材は1993年から2002年まで。
この暮らしが現在も続いていることはないだろうと思います。取材対象者はその時で6、70代の人々が多いのですから。

夫の伯父は長年営林署で山を護る仕事をしていました。
キャンプや釣りに行った山形の人たちも、山を護って、山の仕事をしています。
その方たちの暮らしを思いながら読み進み、点字に直しているのです。
楽しんで点訳できる本を見つけることができてとても嬉しい!

ところで、要注意の珍しいページにぶつかりました。
点訳は改行、行あけを含めて、原本に忠実に進めます。
それがですね、このページ、始めと終わりが1行あけになっているのが分かりますか?
ページの途中の行あけは、注意しなくても分かります。終わりが特にクセモノです。
行数を数えましたよ、何度も。2行少ない。
点訳する者にしか分からない話ですが、ちょっと珍しかったので。

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      (アイヅ カワグチノ エキガ マチア)

スクロールすると下にカナカナの行が見えます。
点字を読みながら校正しています。
本の上の黒いものは爪やすりなのですが、これが具合がよい。
読みやすいように傾けている本の上でもずり落ちない。
1行ずつ文節ずつ、指で押さえながらする校正に、今までいろんな物を試したけれど、これがいちばん使えます。

「おれ? どうでもいい」
といつも言われていました。
みなさんにとってもどうでも良い話で失礼しました。



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2016
09.12

間違いさがし

Category: 点訳のこと
10日は家族会の発送作業の手伝いに東京へ。
手伝いというか、おしゃべりというか、手も口も忙しく動いていましたよ。
昨日と今日は点訳の校正に励みました。
なるべく早く、遅くとも今週中に終わって点訳者に返したいので、集中してきょう夕方に終わらせることができました。
ですので、点訳のほかに話題が見つからず、つまらないでしょうがお付き合いください。

今回私は2校正者を務めました。
今まではメンバーの少なさから、一人の校正者が見るだけで完成としていたのですが、この間の抜き打ちチェックの反省から、2人の目で見ようということになりました。
その結果です。
1校正者の目をすり抜けてきた単純ミスを6カ所、検討を要する箇所を5カ所指摘しました。

単純ミスというのは、単に打ち間違いです。例えば、
ハシノジヒゲ(ハチノジヒゲ) ジタイニ(ジダイニ) 「ウム」(「フム」)などです。
カタカナだけで書かれている文を読むのですから、これくらいの間違いは普通です。
ホソガナイというのもありましたよ。

これらは立場が変われば誰でも犯すミスで、指摘したりされたり、お互いさまで笑って済ませることができます。
それよりもすごいのが、原本の校正ミスです。
笑って済ませられないほど多くありました。書き出して出版社に教えてやろうかしら。
ボランティアの私たちでさえ、こんなに真剣に校正してるのに、プロでしょ、って。

今回の校正で面白かったのは、こんな文でした。
原本は、
 帰ってきたのは、ナシの木の三吉じいさんと
 この、“軍歌の平蔵さん”でした。

これを点訳者は
 カエッテ キタノワ、 ナシノ キノ サンキチ ジイサント
 コノ “グンカノ ヘイゾー サン”デシタ。 

間違い、分かりますか?
なお、助詞の「は」は「ワ」と、「平蔵」は「ヘイゾー」と表記するのは点訳の決まりごとで、間違いではありません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

正解は、
 カエッテ キタノワ、 ナシノ キノ サンキチ ジイサン
 トコノ “グンカノ ヘイゾー サン”デシタ。 


はい、つまらない話のあとは、かわいいオキナワスズメウリ。
ひとつだけ先に赤くなりましたよ。

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2016
08.27

前向きな二人

Category: 点訳のこと
抜き打ちの点字データを受けて、さて今後どうしたらいいだろうと考えてもらいました。
もともと少人数で始まったグループですが、今活動しているのは私を入れて3人。
うち一人は県外なのでやり取りはウェブ上の会議室で行いました。

さて、抜き打ちの通知表を受け取った二人の反応は。
校正を 2回に増やすべきね。
初心に帰りなさいということね。
人間のすること、完璧なんて無理。
1タイトルは無傷だったんだし、良いほうじゃない。

まことに前向きな二人です。
暑いからとダレていた気持ちをシャンとさせて、さっそく活動し始めたのですよ。

s-9610_logo.jpg私も流れに乗らないと迷惑をかけてしまう。

けど明日はこの夏のお楽しみ、キャサリン・ジェンキンスのコンサート。
いわき市まで車でGO!
だから、来月から頑張るからね。


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2016
08.24

抜き打ちチェック

Category: 点訳のこと
驚きの恐ろしい郵便物が配達されました。大げさですが。
差出人は「全国視覚障害者情報提供施設協会」。
私たちが点訳データを作って提供している協会の「点訳委員会」からです。
なんだろう、ドキドキ・・・

「サピエ図書館」登録点字データチェック結果のお知らせ という表題です。
点字データの抜き打ちチェック? ドキドキ・・・

サピエにデータを提供している施設・団体は、隔年ごとに東京と大阪を会場にして、全国レベルの集まりがあります。
点字図書館など公費で出席できる団体と違い、私たち極小のボランティアグループは、交通費宿泊費は自前です。
数回出席していますが、近年は夫の病気などで出席できず、協会からのお知らせはあっても見過ごしていたのでしょうか、こんな話、知りませんでした。

良質なデータの蓄積を目標にするチェックですから、大賛成です。
でもやっぱり怖い、ドキドキ・・・
昨年度提供したデータから2タイトルが選ばれて、原本照合無しの素読みでチェックを受けたようです。

ジャーン・・・・・・1タイトルは、ミス4か所。もう1タイトルは無し。
4か所は多いかな。点訳者も校正者も見落としてはいけない単純なミスでした。
これは大いに反省しなければなりません。
1回しか校正をしていないのですが、やはり校正は2回必要だと思いました。つまり3人の目が必要だということです。

極小グループの存亡をかけて出直すか、そろそろ幕引きを考えるか・・・
意見を出し合って考えることになるでしょう。
またも大きな問題を抱えてしまうことになりました。
(私の担当、書誌データは問題なしということでホッとしました)

s-P_20160824_141832.jpg

いつのまにか 1メートル以上も
陽が差し込んでくるようになって
夜は 虫の音が 
耳に痛いくらい


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2016
07.11

読めない漢字

Category: 点訳のこと
1日の大半を点訳で過ごしてしまったので、これと言って話題がありません。
なのできょうも点訳の話です。

点訳は簡単に言うと、文をすべて音で読んで「文節」で区切るという作業です。
それにちょっとした点字のルール、簡単な文法をまぶします。

私の母は鼻が高い。 → わたしのははははながたかい。 → わたしの ははわ はなが たかい。

s-P_20160711_223529.jpg

簡単でしょ。


まあ、そうとばかりも言っていられないことも出てくるんですけど。
きょうは地名の読みに泣かされ続けました。
山の仕事というタイトルからして、山の名前、川の名前、沢の名前、部落の名前が続出です。
山や川は、まだ調べる手立てがありますが。
沢の名前や、廃村になった昔の部落の名前があって、読めません。
でも読まなければ点訳になりません。ひらがなで書き直すような作業が点訳なのです。

実在する地名は、正しく読まなければなりません。
「砥沢」 「六林班峠」 図書館に行って地名辞典で調べます。
それでも分からないときは地元の関係者に当たります。
それでも分からないときは、断り書きを入れて推定読みにします。
著者だって資料から漢字を書き写すだけで、読めていないのかもしれません。

点訳のなにが面白いのかという声が聞こえてきそうです。
面白いと思った人だけに分かる面白さ、と言って逃げましょうか。


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