2015
07.05

立ち上がる

Category: 緩和ケア
自分の痛みや苦しみに、夫は鈍感を装っていたのでしょうか。
強がりだったのでしょうか。
弱虫だから向き合えなかったのでしょうか。

夫はいつも、今までとなにも変わりないことを強調していたように思います。
医師や友人家族にも、誰に聞かれても、
「だいじょうぶだよ、普通にしてるよ、痛みも息苦しさもないよ」
と答えていました。
会う人はみんな、
「病人とは思えない元気で安心した」
とおっしゃいました。
でも私や娘たちは少しずつ変化に気づいていました。

いくらすることがないと言っても、朝からゴロゴロ寝るような人ではなかったのに、いびきをかいて寝ていることが多くなりました。
さいちゃんママは、
「お父さん、車の運転危ない。あんな運転するお父さんじゃないよ」
と心配していました。
続けて2回縁石に乗り上げて、車を修理しました。酸素不足だと集中力が低下するそうです。

今思えばやはり普通ではなかったのです。
新幹線車中での急病をキッカケに、夫は自分が思っているより病状が厳しいことを知ったようです。
亀戸のセカンド医からも、もう無理のきかない状態なのだとこんこんと説かれました。
「とても残念ですが、そういうことなのです。このままだと、いつまた同じことが起きるか分からないです。酸素をうまく使ってらくな生活をしましょうよ」

こんなに動くこと遊ぶことが好きな人が、行動を制限されて暮らさなければならない。
小さくなった横顔を盗み見します。熱い苦いものが胸を下りていきます。
だめだ、だめだ。こんなことでは。
飲みこんで、立ち上らねば。


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コメント
お早うございます。

何と申し上げていいか分かりません。
私の5歳上の兄は10年くらい前に肺がんに成りました。

ステージ4の末期でした。 手術も出来ませんでした。
でも余命6ヶ月、と言われながら4年近く生きることが
出来ました。一緒に旅行したりで思い出も沢山作りました。

築地のガンセンターに入院して居ましたが、先生に「好きな事をして、好きなものを食べて下さい」と、言われました。
そして「朗らかさは身体を強くする」とも言われたそうです。
兄は元々明るい性格だったので長生きしたと思って居ます。

そして先生は「1日でも長生きして下さい。 
新しい薬が次々と出来て居ます」とも言われました。
現に兄の死後「良い薬が出来た」と聞きました。
是非諦めずにお心を強く持って下さい。
楽しい毎日を過ごされますように!
マロンとカリンdot 2015.07.06 08:45 | 編集
 ☆マロンとカリンさん
おはようございます。

「朗らかさは身体を強くする」
本当にそう感じます。余命の平均値が半年と言われている夫のタイプの中皮腫ですが、この秋で2年になります。
笑いの効果だと思っています。

1日でも長く楽しく夫らしい生活を保っていくことができるよう、私も朗らかに強くなるよう努力します。

ありがとうございます。
わすれ草dot 2015.07.06 09:47 | 編集
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