2018
02.18

父のこと

父は教員でした。一時期を除いて生涯教員でした。
小学校の教員、教職員組合の専従職、中学校の教員。その間一度だけ、山間の小・中校の教頭。
管理職になることを拒み、40年を教員の身分で勤めあげました。
58歳で早期退職を願い出て、1年半後には大腸がんが発覚、入院。その半年後に60歳で亡くなりました。

この父の言葉をふと思い出しました。
私が直接聞いたのではなく、友人から聞かされました。
父は私の中学に赴任してきたので、彼の弟を教えていたようです。
昔はそんなことがあったのですね。さすがに同じ学年を教えることはありませんでしたが。

ある日、友人が言うのです。
「お前のとうちゃん、生徒から人気があるんだぜ」
「えー、信じられない」 (家では無口な父でした)
採点したテストを返す時に、こんなことを言ったんだそうです。
「テストの点なんてな、お前たちの責任ではないんだ。頭なんてな、親の出来の10%増か、10%減だ。よくても悪くても、そんなものなんだよ。
そう思ったら、得意になることもないし、悲観することもないんだ」
生徒たちは笑ったり手を叩いたりしたそうです。

その言葉をいま私は娘たちに伝えたい。
「何をそんなにキリキリしているの? 親の思い通りにならないのが子どもだよ。
自分ではそうと思ってないだろうけれど、プレッシャー相当だと思うよ」

・・・ でも、私は婆なのです。親ではないんです。教育しているのは娘たちです。
父の言葉を考える余裕なんかないのが現代の教育事情なのでしょう。
余計なことは言えない、言わない・・・

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ヒヤシンスも 芽を出して 春よ来い!


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コメント
すばらしいお父さまですね。そんな先生に出会いたかったな。
子育て真っ最中は、何より子どもに一番のことをしてあげたい、親ができる手助けをしっかりしてあげたいと思いますよね。
そして熱心になってしまう…多少の違いこそあれ、皆そういうことあるかも。もちろんわたしも、反省事項いろいろ……。
お嬢さんやお孫さんが迷ったり悩んだりした時に、そっとアドバイスしてあげられればいいのでは? と思うのですが……。
りんdot 2018.02.19 08:00 | 編集
 ☆りんさん、子ども時代には父とは会話が少なかったのが悔やまれます。

結婚してから、夫ととっても気が合って(たぶん、人生を深く考えない、風来坊のようなところ)、それから父との付き合いが始まった気がします。

子育てのことは私も反省ばかりで、同じように無言の圧力をかけていたところもあって、だからこそよく分かる。
仕方ないよね、親も成長しなきゃならないんだから。
でも、少しでも早く分かって欲しい。

父がいたらなんてアドバイスをくれるだろうと思うことが多々あります。
でも父は「ふっふっふっ・・・」と笑うだけだろうな。
わすれ草dot 2018.02.19 08:49 | 編集
父もね小学校でした。 最も困難な時代の教師だったようです。
おかげで 教員住宅という環境で育ってしまいました。
早く家を出たい・・しかし家を出て直ぐ闘病生活でしたから
世話は無いですね・・・でも夫に出会いましたから
由としますか。 一番気のあう婿でしたよ。
遠音dot 2018.02.19 09:30 | 編集
 ☆遠音さん、うちも父一人の給料で一家5人と祖父母・叔父を養い、信じられないくらい小さな家で暮らしました。
教員とはいえ昔は薄給だったようです。

夫と父も、実の息子以上に仲の良い飲み友達でした。
長生きしてもらいたかったです。
わすれ草dot 2018.02.19 19:38 | 編集
わすれ草さん、こんばんわ~
お父さまは、信念を持つ教員だったのですね。
私の父90歳も、教員でした。
父も、家では無口、今も口数が少ないです。
夫とは、自分の息子より喋るかも知れません(^^ゞ
こんなに無口で、よく教師が務まったと思う私ですが、
ずっと慕って、卒業してからも訪ねてくる生徒がいました。
その父が長年の教師生活で、
学校で優秀な子が、社会で優等生にならないと、言います。
だからこそ、おもしろいですよね。
今は、学歴勝負のところがあって、難しい。
まめままdot 2018.02.19 20:36 | 編集
 ☆まめままさんのお父さまも教師でしたか。そして無口でいらっしゃる。

ほんと、どんな授業をしていたのかしらって思いましたよ。
学級新聞の、先生の人気度ランキングで1番だったと父が言うんだけれど、家族の誰ひとり信じなかったの。
件の友人に確かめたら本当だったということがありました。
父はニヤニヤしながら「ふっふっふっ」

今は、お金をかけて早期から教育を施せば何とかなる、というじゃないですか。
お勉強ができることが全ての世の中って、どうなっていくんでしょう。
わすれ草dot 2018.02.19 21:10 | 編集
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