2014
11.15

誤植

Category: 点訳のこと
久しぶりに点訳の話。
夫の闘病が始まって以来、ほとんど点訳から遠ざかって、グループのみんなには迷惑をかけています。
せめて、校正ぐらいと思いながらも役に立ってない私です。

10日前に受け取った点訳本の校正がさっき終わりました。
今回の原本に、びっくりするような間違いを見つけました。
出版社の校正はどのようなものかはわかりませんが、校正を通過して出版されたはずの本なのに首を傾げちゃうものでした。
以下に原文を書いてみますが、どこが変なのか分かりますか?
登場人物は、中学の担任教師・佐々木、授業中の教師・松本、生徒・安岡。
場は、転校する生徒(安岡の女友達)がいる駅に、佐々木が車で駆けつける途中に立ち寄った学校。

 
一刻の時間を争っている佐々木は、担当の松本先生に事情を話すと、大急ぎで安岡を外につれだした。
「驚いただろう」
安岡は運転席に座ると、黙ってうなずいた。やはり、顔がさびしい。
「絵里には、また会えるときがあると思うけどな」


わかりましたか?
安岡は運転席には座らないでしょうよ。だって中学生ですよ。
こんな間違いはめったにありませんが、登場人物の敵味方の名前が入れ替わった本も過去にありました。
それにも驚きました。
基本的に点訳は原本通りに、一字一句違わないように仮名に直していくような作業です。
よほど明らかな間違いでない限り、原本を変えることはありません。作品を尊重するからです。

敵味方の名前が入れ替わった作品の時は、この作家のこの手の間違いを読者は楽しんでいるという情報がありましたので、原作通りにしました。
さて、今回はどうしましょう。安岡は助手席にと直すか?
たぶん、これも原作通りにすることになると思います。
この中学生が、一時、運転席に座っただけかもしれない、運転したとは書いてないですもの、ねぇ。
それに、安岡が座るのは助手席か後部座席かわからないし、それを私たちが創作するわけにはいかないからです。

それにしても、出版の校正の校正をしてる私たち点訳者って、他人の粗捜しをしてるみたいで、人が悪いなあと思うことがあります。
それほど誤植の多い出版物が多いのです。

きょうの猫の額

s-DSCF8300.jpg
ガザニア
夏に弱ってしまった株が、このごろ元気になりました
庭には花が少なくなってしまいました



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コメント
点訳のお仕事されてるんですね!
在宅でできるのですか?

在宅でできる仕事だと、主人の退院中もできるかなーと気になっています。

今まだ仕事をセーブして5日目なのですが、なんだか働かなきゃってソワソワしちゃって(>_<)ヽ
ゆっくりできない性分になってしまいました(^-^;
msgiledot 2014.11.15 23:45 | 編集
 ☆msgileさん
残念ながら対価の発生する仕事ではないのです。
仕事みたいに夢中でしているのですが。
ありがたいことに専業主婦として暮らさせてもらっていますので、好きなことで世の中にお返しできると思って頑張っています。
とカッコつけてますが、好きだから自分のためだから続けられています。
わすれ草dot 2014.11.16 14:48 | 編集
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