2017
10.11

栄養・水分補給の是非

Category: 介護
昨日大きな後悔と書きましたが、それは情報を生かすことができなかったことです。

6月はじめ、アリムタに有効性が認められなくなり、治療終了を告げられました。
そうなることは予想していたことでしたから、漠然とした延命治療拒否ではなく、きちんと終末期のことを二人で話し合っておくべきでした。
喉まで出かかったことは何回となくありましたが、夫を前にするとどうしても言い出せませんでした。
5月半ば、「俺な、正月はないような気がする」と言ったとき以降は、終末期のことを口にするのは更に辛く、酷なことに思えました。

終末期に関する情報は私一人の胸に仕舞いました。
その大事な情報のひとつが、死にゆく人に施す栄養や水分の補給は病人を苦しめるだけだということです。
そのことは、長尾和宏医師をはじめ多くの医療関係者が語っています。
なぜ夫と話し合わなかったのか、それが間違いの第1番目。
2番目は、訪問診療の医師が反対の立場だったことです。そしてそれを受け入れてしまったことです。

栄養補給と水分の補給が為されてから、夫は痰が絡むようになって、ひどく苦しめられていました。
一度は呼吸ができなくなって息が止まりました。そこで痰を吸い取るために、気管に小さな穴をあけるミニトラックの処置を受けました。
それでもIVHは続けられました。毎日疑問が頭の中で渦巻いていましたが、「これって絶対に必要なのですか」という一言が言えなかった意気地なしの私でした。
IVHが始まって10日が過ぎたころ、ついに私は前に入院していた緩和病棟を訪ねました。私の考えを聞いてもらいたかったからです。
病棟にいた若い男性看護師が話を聞いてくれました。
緩和病棟にいたとして、IVHなどをどうしたと思うかとの質問に、彼は施さなかったと思うと答えました。
涙を流しながら帰宅して、すぐに訪問診療所に電話をしました。「輸液を断わりたいと医師に伝えて欲しい」
すぐに看護師が駆け付けてくれ、点滴の速度を調整してくれました。輸液のルートには痛みどめが入っているので、すぐに止めるわけにはいかないという説明だったと思います。
そしてそれから4日後に夫は亡くなりました。

苦しみを増すだけのIHVだったのではないか。私が強い気持ちで反対すればよかった。
いろんな管に繋がれることを嫌がっていた夫だのに、私は代弁しなかった。
「先生、殺してくれ」とまで夫は言ったのに、医師も私も聞こえないふりをした・・・大きな後悔です。
    

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コメント
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dot 2017.10.12 05:18 | 編集
 ☆鍵コメさん、まことに以て難しい終末期です。

人の死はどう訪れるのだろう、家で看取るとはどんなものなのかと、隠れて検索した悲しい夜がありました。

こんな辛い思いを子どもにさせないよう、経験を思い出しながら、なるべく書き置いてやろうと考えています。

息してるだけでいい、1日でも長く近くにいたい。家族の愛でしょう。けれど、穏やかに見送るのも愛だと。
その境界はどこにあるのか、それが問題です。
わすれ草dot 2017.10.12 14:51 | 編集
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dot 2017.10.12 19:02 | 編集
私はリビングウィルをしたためています。
お財布に入れて持ち歩くカードと、
部屋の目立つところに吊るしたエンディングノートに書面を入れています。もちろん子どもたちにも伝えています。

ただ、医療は急速に進歩していますし、新しい治療法が次々と開発される現代、なにが延命治療かは医師によっても判断が分かれるとなると難しい面もありますよね。
「延命治療は一切しないでください」と宣言しても、結局は担当医師の判断ということになりますから。
私たちは素人ですから、いくらネットなどで情報収集が容易になったとはいえ、その道のプロ以上の判断をするのは無理なところがあります。

わすれ草さん、あまりご自分をお責めにならないでくださいませ。そのとき、そのときで、精一杯の選択をしてきたはずですもの。
風のフェリシアdot 2017.10.12 21:56 | 編集
 ☆鍵コメさん、終末期の医療は時間がないときに判断を迫られ、判断が難しいと思います。

なにを延命治療とするかなど、自分が調べて拒否のリストを作っておかないといけないと思いました。
病人を前にして家族が、あれこれと拒否することはとても難しいことだと思います。

愛だけではできない介護、思いが残る介護。
「仕方ない」仕方なかったんだと思わないと、残った者は先に行けない。勘弁してもらうほかないですね。
わすれ草dot 2017.10.13 11:27 | 編集
 ☆風のフェリシアさん、死んだ人の悔しさを思えば、これくらいの後悔を抱えていくのは仕方ないね。

医療者でも意見が分かれるがん治療、素人なりの意見を持っていかなければならないと思いました。

「私はこの立場です」という医師を前に、自分の意見を引っ込めてしまいました。
この医師に診てもらえなかったら外にいないし、という立場でもありましたが。
言い訳を言って誤魔化していいのかと思い、時々自分を責めます。仕方ない、という慰めで終わってしまう程度の責めです。

元気になります。あの時の最善だったと思います。
わすれ草dot 2017.10.13 11:40 | 編集
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